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<ニュースリリース>コロナ禍でもITの活用など積極的な事業展開により売上高がプラスに

< 新型コロナウイルス感染症拡大に伴う経営への影響調査結果>

公益社団法人日本農業法人協会は、2,024先の会員を対象に「新型コロナウイルス感染症に係るクイック調査」(2021年9月調査)を実施し、その結果をとりまとめました。

今回の調査は、新型コロナウイルス感染症拡大が会員の経営へどのような影響を与えたのか、またどのような対策がとられたのか等を明らかにするため行ったものです。

調査結果のポイントは以下のとおりです。

 

<売上高への影響など>

○ 例年と比べ「マイナスの影響を受けた」と回答したのは60.2%。

このうち減少幅「10%未満」が26.8%、「10%以上30%未満」も26.8%とマイナスの中でも「30%未満」が約9割を占める。

○ 一方で、「プラス」または「ほぼ変わらない」と回答したのは39.8%。

このうち「プラス」が8.4%と全体の約1割が例年よりも増加していると回答。

○ 営農類型別では、「マイナス」と回答した割合が最も多かったのは「稲作」で76.4%。一方、「畜産」は63.5%が「プラス」または「ほぼ影響はない」と回答しており、営農類型により売上高への影響が異なっている。

○ 売上高が「プラス」となった先で、売上高が増加した要因として最も多かったのは、「複数の販路を確保」で66.7%、次いで、「多角化経営」36.4%と続く。

一方、「横ばい」先も「複数の販路を確保」が49.2%と最も多いが、次いで「特にない」が29.8%と「プラス」と「横ばい」先の取り組みの違いがみてとれる。

○ 売上高が「マイナス」となった先で、売上高が減少した要因として最も多かったのは、マイナス幅各階層ともに6割以上が回答した「販売先の取引量の減少」。売上高へのマイナスの影響が大きい先では、「販売先からの取引中止・取引先の減少」や「営業活動の自粛」などの割合が高い。

○ 売上高が増えた販売先は、売上高が「プラス」の先では、「小売業者」が51.5%と最も多く、売上高が「マイナス」の先では、「特にない」が52.9%と最も多い。「プラス」と「マイナス」の先とでは、売上高が増えた販売先の違いが浮き彫りになった。

 

<活用した支援策>

○ 新型コロナの影響を受け、活用した支援策として最も多かったのは、「経営継続補助金」。

○ また、売上高が「プラス」の先で2番目に多かったのは「コロナ無利子融資(公庫)」で36.4%。

 

<新型コロナ対策をきっかけとしたITツールの活用状況>

○ 売上が「プラス」の先では、「オンライン会議設備の導入」が60.6%と最も多く、次いで「オンラインセミナー、商談会への参加」が54.5%と続く。

○ 一方、売上高が「横ばい」「マイナス」の先では、そもそも「導入していない」割合が高く、導入済でも、「オンラインセミナー、商談会への参加」や「SNS等を活用した情報発信」の取組みの割合が、「プラス」の先と比べ低く、ITツールの活用に差が見られる。

 

<今年の資金繰り状況(見通し)>

○ 売上高が「プラス」の先では24.2%が「余裕がある」と回答。

○ 一方、「マイナス」の先では、資金繰りが厳しいと回答した先の割合が74.4%と高い。

 

<今後の業況の見通し>

○ 売上高が「プラス」の先では、「プラスに推移する」と回答した先の割合が63.6%と高いが、「マイナス」の先では、「マイナスに推移する」と回答した先の割合が47.5%と高い。

 

◆調査の実施概要

調査名 調査期間 調査

方法

調査

対象先数

有効

回答数

有効

回答率

新型コロナウイルス

感染症に係るクイック調査

2021年9月7日~

2021年9月22日

WEBに

よる調査

2,024 395 19.5%

 

■ 調査結果の詳細は、レポートをご参照ください。

【お問い合わせ先】

公益社団法人 日本農業法人協会 総務政策課 政策担当:岩﨑・古澤

掲載日:2021年12月24日